FXでは通貨変動による儲けと通貨の金利であるスワップポイントで儲けるという2つの方法がありますが、今回はスワップポイント投資が初心者におすすめな理由について解説します。
スワップポイントとは
スワップポイントとは取引した通貨ペアの金利の差としてもらえるお金を指します。例えば、ドル円ならドルと円の金利差になります。
銀行にお金を預けていると金利が発生するように、通貨を持っていると金利が発生するのです。
私はこのスワップポイントを得ることを主眼に高金利通貨を保有しています。通常の為替変動により儲ける方法と異なり、通貨を保有していればお金が自動的にもらえるので、「完全な不労所得」を得ることができます。
外貨預金とスワップポイント投資との違い
外貨を保有して金利をもらうのは外貨預金でも同じじゃないか?と思われるかもしれません。
確かに外貨を買って金利を得るという点では同じですが、外貨預金よりもスワップポイントを目的とする投資では通貨の売買にかかる手数料その他の費用が大きく異なります。
まとめると以下になります。
②FXの方が外貨預金よりも金利が高い
詳しく見ていきましょう。
①FXは外貨預金よりもスプレッドが狭い
メガバンクとFX業者でスプレッド(買いと売りの価格差)の違いを比較してみましょう。
通貨 | スプレッド | |
三菱UFJ銀行 | ヒロセ通商 | |
USD/JPY | 0.500 | 0.003 |
EUR/JPY | 0.500 | 0.005 |
GBP/JPY | 1.000 | 0.010 |
AUD/JPY | 1.000 | 0.007 |
NZD/JPY | 1.000 | 0.010 |
多くの通貨において、FXと外貨預金では購入時のスプレッドに100倍以上の差があることが分かります。
例えば、我々日本人に最も馴染みが深い通貨であるUSD/JPY(ドル円)を1万通貨買うとしましょう。外貨預金の場合、スプレッドが広いので5,000円もの手数料が取られますが、FXの場合はたったの30円で済むんです。その値差なんと4,970円。
この手数料は通貨の購入時だけでなく、売却時にもかかります。つまり、保有していた外貨を売却する際にも同じだけの手数料がかかるため、スプレッドはものすごく投資リターンに影響するんですね。
為替取引で収益を多く出すためには、スプレッドが狭いことが重要であり、外貨預金よりもFXの方が優れているのは明らかです。
②FXの方が外貨預金よりも金利が高い
FXの方が外貨金利よりも得られる金利も高いです。
下表は三菱東京UFJ銀行の外貨預金金利です。円建ての普通預金よりは幾分か金利が良いですね。
通貨 | 普通預金金利 |
USD/JPY | 0.200% |
EUR/JPY | 0.001% |
GBP/JPY | 0.100% |
AUD/JPY | 0.300% |
NZD/JPY | 0.300% |
AUD/JPYを80円で1万通貨保有する場合の外貨預金とFXの金利を比較してみます。
例えば、外貨預金で1万通貨保有する場合の年間の金利額は、80円×1万通貨×0.3%=2,400円になります。
しかしながら、ヒロセ通商でAUD/JPYを1万通貨保有していると、1日あたり50円の金利が発生します。そのため、年間の金利額は単純計算で、50円×365日=18,250円になります。
外貨預金とFXの金利の値差は15,850円にもなります。同じ外貨を同じだけ持っているだけなのにこんなにも発生する金利が違うのであれば、外貨預金よりもFXを利用するほうがお得ですよね。
スワップポイント投資のメリット
スワップポイント投資のメリットは以下の2つがあげられます。
②完全なる不労所得である
③積立投資ができる
④為替差益も狙える
①為替変動を読むセンスが必要ない
私は過去にFXで裁量取引をやっていたことがありました。
しかし、期待するほどのリターンがあげられず、挙句の果てにロスカットになる始末。私には為替変動を読むセンスがまったくないことを思い知りました。
しかし、スワップポイント投資であればただ通貨を保有していれば良いので為替変動を読む必要がない、シンプルな投資法です。
もちろん購入する通貨が予想に反して下落すれば損失が発生しますが、下がり続ける通貨は稀で上限変動を繰り返します。時間が経てば値が戻る可能性が高いですし、その間毎日のようにスワップポイントが発生するのです。
②完全なる不労所得である
本業がありながら投資を続けるためには、ほったらかしでも収益が発生する状況を作り出すことが重要です。
為替の上下の変動を読んで収益を出すのは、時間も精神力も消耗するため本業を続けながらやるのはかなりきついです。
その点、完全に放置していても勝手に収益が発生するスワップポイントは魅力的です。
③積立投資ができる
スワップポイントを目的する投資はどちらかというと長期的な目線に立って収益を出すことを目的としています。そのため、短期的な売買ではなく、定期的に資金をつみたてていけるかがどうかが大切になってきますが、積立投資も可能となっています。
例えば、毎月1万円ずつ入金していき、資金がある程度貯まったら通貨を購入するという運用が可能です。これにより一度に多くのお金が用意できなくても、少しずつ資金を入金していき、定期的に買い増すことができます。
しかも、スワップポイントは保有しているだけで発生しますので、貯まったスワップポイントを再投資して複利で運用することができます。最初は金額が少なくても、時間をかけることにより徐々に投資元本が増加していき、長期で見ると大きな資産形成につながるのです。
④為替差益も狙える
スワップポイントを目的とした投資ではありながら、スワップポイントだけでなく為替差益も狙えます。
例えば、USD/JPYの現在値が100円で1万通貨持っていると仮定しましょう。過去の推移を見ると、110円や120円になる可能性は十分にありますが、そうなった場合の為替差益はどの程度になるのでしょうか。
110円になった場合は、(110円-100円)×1万通貨=10万円で、120円の場合は、(120円-100円)×1万通貨=20万円にもなります。
スワップポイントは保有している場合にのみ発生するため、売却してしまえば得ることはできません。しかしながら、為替差益のほうが得られるスワップポイントのほうが多いのであれば一旦売る意味がありますよね。為替は変動するので価格が下落したタイミングで買い戻せば良いだけです。
ただし、売買タイミングには慣れやセンスが求められますので、自信がない場合は淡々と通貨を購入し続けスワップポイントを増加させることを考える方が良いでしょう。
スワップポイント投資はどの程度の年利になるのか
絶対額で見てもピンと来ないので年利で評価するため、下表でスワップポイントはどの程度利益になるのかまとめました。
なお、AUD/JPYは現在値80円、XMN/JPY(メキシコペソ)は現在値5.5円とし、それぞれ1万通貨保有するものとします。
通貨 | レバレッジ | 年間スワップポイント | 投資元本 | 年利 |
AUD/JPY | あり(3倍) | 18,250円 | 26.6万円 | 6.86% |
なし | 80万円 | 2.28% | ||
XMN/JPY | あり(3倍) | 5,840円 | 1.8万円 | 32.4% |
なし | 5.5万円 | 10.6% |
このように年利を計算してみるとスワップポイント投資のパフォーマンスの高さが分かります。とりわけXMN/JPYは高金利通貨なだけあってレバレッジ3倍で運用すれば年利32.4%になります。
レバレッジを掛けることにより必要資金が少なくなるため、投資パフォーマンスは良くなりますが、その分リスクが高くなります。リスクとリターンの関係があるので、どれだけレバレッジをかけるのかは重要な判断です。
レバレッジを掛けない安全運用でもそれなりに高いパフォーマンスを残せるため、スワップポイント投資は有力な資産形成方法の一つになりえます。
まとめ:スワップポイント投資はほったらかし投資法の一つとしておすすめ
外貨預金ではなくFXでスワップポイント投資を行うメリットは以下となります。
②完全なる不労所得である
③積立投資ができる
④為替差益も狙える
スワップポイント投資は数万円から始めることができ、為替変動を読む必要がないため、外貨を買ってみようという初心者の方に特におすすめです。
少なくとも銀行の外貨預金よりも明らかに手数料が安く金利も高いのお得ですし、レバレッジを掛けない低リスク運用も可能ですので、ぜひ検討してみてください。
おすすめFX業者一覧
通貨ペアごとにお得なFX業者は異なります。私の利用しているおすすめ業者を一覧にしましたので参考にしてみてください。
通貨 | FX業者 |
AUD/JPY | ヒロセ通商 |
XMN/JPY | みんなのFX |
各社のスワップポイントは変動しますので、あまりFX業者を決め打ちで口座開設するのではなく、複数の業者の口座を持っておいて、状況に応じて最もスワップポイントの高い業者を利用するのがおすすめです。
XMN/JPYなどの高金利通貨はやはり得意とするFX業者がいるので使い分けたほうがお得ですが、先進国通貨の場合は各社であまり差がない状況となっていますし、新興国通貨と比べてスワップポイントが高くありません。
そのため、USD/JPYやAUD/JPY等の先進国通貨はスワップポイントのみを得ることを目的とするのではなく、売買による利益も狙うほうが投資リターンが高くなるため、FX自動売買である[affi id=2]や[affi id=11]をおすすめします。
FX自動売買について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
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