最も安価に米国株にインデックス投資する方法

投資においては投資パフォーマンスに影響を与えるためコストを考慮すべきと考えている方は多いのではないでしょうか。例えば、現物で米国株を購入すると0.45%の購入手数料がかかります。他にも投資信託を購入した場合は信託報酬が発生します。こうした手数料は投資のパフォーマンスを下げる要因になりますので、できるだけコストを下げることが必要です。

今回は、米国株でインデックス投資を行う際に最も低コストで投資できる方法をご紹介します。
結論から言うと、CFDで投資するのがもっとも運用にかかる費用が安くなります。

調査対象は6種類の投資方法

日本から米国株インデックスに投資する方法として、以下の6種類を比較しました。

なお、米国株インデックスとしては、ダウ平均株価、S&P500指数、ナスダック指数の3つが代表的です。投資信託、国内ETF、米国ETF、先物、くりっく株365、店頭CFDの中からそれぞれの値動きに連動する商品を合わせてご紹介します。

 

投資信託

投資信託で米国株インデックスに投資するのが、もっとも簡単な方法です。近年は米国株人気もあってか、低い信託報酬で投資できる投資信託が増えてきています。

投資信託のメリットは、なんといっても積立・再投資が自動で行われる点でしょう。例えば、ETFで投資する場合は、配当金の再投資や、追加投資は自動的に行う方法が整備されていませんので、投資信託のほうがその点は楽です。

また、日本円で投資でき、両替が必要ない点もメリットです。米国株インデックスではありますが、日本の投資信託なので日本円で買え、売却益も日本円で受け取れます。為替リスクがなく、両替の手間も発生しないので投資のハードルが低いです。

一方、デメリットは、他の投資と比べて手数料が高いことです。近年は信託報酬が0.2%を切る低コストな投資信託が増えてきましたが、ETFと比べるとまだまだ高い水準にあります。といっても、投資信託のパフォーマンスがETFより劣後しているわけではありませんので、0.数%の信託報酬ですら削減したい人を除くほとんどの人にとっては投資信託で十分だと思います。

従って、投資信託で投資するのにおすすめなのは、少々のコストは負担してでも手間をかけずに投資したい人ですね。

 

信託報酬の低い米国株インデックス投資信託一覧(信託報酬0.2%以下のもの)

指標 銘柄 信託報酬
VTI 楽天・全米株式インデックスファンド 0.1696%
S&P500 eMAXIS Slim米国株式インデックス 0.1728%

現時点で販売されている信託報酬0.2%以下の投資信託のみ抽出しました。米国株インデックス投資信託は多くありますが、この2つのどちらかを買えばいいと思います。どちらを買ってもパフォーマンスに大きな差はありませんが、個人的には「楽天・全米株式インデックスファンド」の方が好みです。連動する指標が同じであればリターンも基本的に同じになるので、そうであれば定期的にコストとしてかかってくる信託報酬が安い投資信託を選ぶのが賢明です。

 

投資信託に関する参考記事はこちら

http://1taken.info/2018/08/20/%e8%b3%87%e7%94%a3%e9%81%8b%e7%94%a8%e5%88%9d%e5%bf%83%e8%80%85%e3%81%af%e3%81%be%e3%81%9a%e6%8a%95%e8%b3%87%e4%bf%a1%e8%a8%97%e3%81%a7%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%87%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b9%e9%8a%98/

 

国内上場ETF

東京証券取引所に上場する米国株インデックスに連動するETFに投資するという方法もあります。

メリットは、手数料が低いことと、普通に株式を購入する感覚でサクッと購入できる手軽さでしょう。

デメリットは、先程触れたように、分配金の再投資や追加投資を自分で行わなければならない点です。購入タイミングが分からない人には、色々と考えるのがストレスになるので、素直に投資信託を購入するのがおすすめです。

 

投資コストの低い国内上場ETF一覧

指標 ティッカー 銘柄 信託報酬
S&P500 1557 SPDR S&P500  ETF 0.0945%
S&P500 1655 iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF 0.15%
S&P500 1547 上場インデックスファンド米国株式 0.16%

国内上場ETFはこれらが投資する際に候補になりうる銘柄で、S&P500指数に連動するETFになります。国内上場ETFは取り扱い件数が少なく、一日の出来高も少ないという特徴があります。出来高が少なければ、買いたい価格や売りたい価格で売買が成立するのに時間がかかるため、頻繁に売買するにはおすすめできません。

それよりもむしろ米国市場に上場するETFを購入するほうがおすすめです。信託報酬が低いですし出来高も大きいので、ETFに投資するなら少し手間はかかりますが米国市場のETFの方がいいですよ。

 

米国上場ETF

米国株のインデックス投資家の中で最も人気が高いのが米国上場のETFを購入することでしょう。大手のネット証券であればだいたい取り扱いがあります。

こちらのETFのメリットは、信託報酬が極めて低いことです。投資信託でも競争激化に伴い信託報酬が0.2%を切るものも登場していますが、米国上場のETFは安いものだと0.0数%と桁が一つ違うほどに安価です。

加えて、投資信託とは異なりセクター別のETFの取り揃えがあり、医療や日用品などの銘柄の株価に連動するディフェンシブ性が高いものや、高配当銘柄のインデックスETFもあり、自身の好みに合わせてポートフォリオを組める点がメリットです。

一方デメリットは、取引通貨がUSドルとなるため外貨両替が必要となり手間が増えるほか、比較的高額な購入手数料が発生することです。

では、できるだけコストを抑えるためにどの証券会社を選ぶべきか。おすすめは、SBI証券です。現状では、SBI証券、楽天証券、マネックス証券の手数料は横並びとなっており差がないが、通貨の両替コストが安い住信SBIネット銀行を利用してSBI証券でETFを購入するのがいいでしょう。

住信SBIネット銀行では両替しSBI証券に外貨で入金すれば為替コストが4銭で済むので利用価値が高いです。さらに、1万通貨(約100万円)からですが、SBI FXαで現引きでUSドルを両替すれば、為替コストがなんと0.5銭にまで低下します。少額を両替するなら住信SBIネット銀行、100万円を超える多額の資金を両替するにはSBI FXαを利用するといいです。

 

投資コストの低い米国上場ETF一覧

指標 ティッカー 銘柄 信託報酬
CRSP USトータル・マーケット・インデックス VTI Vangard Total Stock Market ETF 0.04%
S&P500 VOO Vangard  S&P500 ETF 0.04%
S&P500 IVV i Shares Core  S&P500 ETF 0.04%
S&P500 SPY SPDR S&P500 ETF 0.09%

やはり本家のETFは信託報酬が極めて安いです。競争も激しく、各銘柄の信託報酬はSPYを除き横並びの展開です。ではどのような基準で選べばいいのかパフォーマンスを見ていきましょう。

 

2007年1月3日~2018年1月2日までの上記ETFのチャート(左図)とトータルリターン(右図)

出所:ETF Replay.com

 

トータルリターンは配当金を含めたリターンです。VOOが頭一つ抜けています。信託報酬は似たり寄ったりなので、過去のパフォーマンスを今後も発揮できることを期待するとすれば、VOOを買うのが賢明と言えるでしょう。

 

先物

先物は「あらかじめ決められた日にちに決められた価格でNYダウを売買する」と将来の売買を約束する取引です。先物取引では配当金は発生しませんが、小額での資金で取引が可能でレバレッジを効かせてハイリターンを狙える点がメリットです。

注意が必要なのが運用コストです。長期で保有する場合はロールオーバーによる取引コストが発生し、パフォーマンスを押し下げます。先物で米国株インデックス投資を行う場合、短期投資であれば有効に働く可能性があるものの、長期投資ではコストが定期的に発生するため現物で投資したほうがコストは安価になります。

 

代表的な先物

銘柄 取り扱い証券会社 購入時手数料
ダウ平均 SBI証券 900円
マネックス証券 940円
松井証券 300円
E-mini ダウ平均 楽天証券 4.86ドル
E-mini S&P500 楽天証券

 

CFD

CFDとは、Contract For Differenceの略で、「差金決済取引」を指します。株価指数を対象としてレバレッジをかけて取引することができます。CFDは先物と異なり、限月がないためロールオーバーのコストが発生しないというメリットもあります。さらに、現物でインデックス投資するよりも取引コストが安いです。CFDには店頭CFDと取引所CFDがあり、店頭CFDであればGMOクリック証券化DMM.com証券が、取引所CFDであれば岡三オンライン証券がおすすめです。

 

CFDについては、こちらの記事もどうぞ。

http://1taken.info/2018/05/06/%e6%a0%aa%e5%bc%8f%e6%8a%95%e8%b3%87%e3%81%a7%e8%b3%87%e9%87%91%e5%8a%b9%e7%8e%87%e3%81%8c%e3%81%84%e3%81%84%e3%81%ae%e3%81%afcfd/

 

店頭CFDのメリットは、取引単位が小さく少ない資金で運用できる点です。配当金は発生しないのですが、ポジションの維持費としての金利調整額が取引所CFDより安く、値上がり益を狙って長期投資するには良いと思います。

一方、取引所CFDは、配当金が発生するため配当再投資ができるという点にメリットがあったのですが、金利調整額が高くなっており配当金を相殺してしまい、いまやメリットがなくなってしまいました。インカムゲイン狙いの長期投資という選択肢の旨味がなくなってしまったいま、取引所CFDで取引するのに最もおすすめの商品はダウ平均指数ではなくFTSE100です。

インカムゲイン狙いのFTSE100投資についてはこちらの記事もどうぞ。

http://1taken.info/2018/07/08/%e3%81%8f%e3%82%8a%e3%81%a3%e3%81%8f%e6%a0%aa365%e3%81%a7%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%ab%e3%83%a0%e3%82%b2%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%92%e5%be%97%e3%82%8b%e3%81%aa%e3%82%89ftse100%e3%81%8c%e6%9c%80%e3%82%82/

 

各投資手法における投資コストの比較

ご紹介した手法について、投資コストを比較してみます。ここでは260万円分を投資することとする場合の年間コストを見てみましょう。

 

投資手法 投資信託 国内上場ETF 米国上場ETF 先物 取引所CFD 店頭CFD
銘柄 楽天・全米株式インデックスファンド 1557 VOO ダウ平均 ダウ平均 ダウ平均
購入手数料 ¥0 ¥525 ¥2,000 ¥300 ¥153 ¥0
維持費用 ¥4,410 ¥2,457 ¥1,040 ¥2,400 ¥5,094 ¥800
年間総費用 ¥4,410 ¥2,982 ¥3,040 ¥2,700 ¥5,247 ¥800
(備考)
必要現金額
¥2,600,000 ¥2,600,000 ¥2,600,000 ¥60,000 ¥83,000 ¥286,000
(資金効率) 100% 100% 100% 4333% 3133% 909%

 

店頭CFDが最も低コストに投資できる一方、金利が負担となる取引所CFDが最もコストが高いです。ここで留意すべきなのは資金効率です。当然のことながら現物取引である投資信託やETFでは購入額分の資金が必要となる一方、先物やCFDではレバレッジをかけた投資ができるため、少ない元本で大きな資金を運用することができます。そのため飛躍的に運用益を増やすことができる可能性があります(レバレッジがかかるため損失も大きくなる恐れがあります)。リスク管理を徹底することを前提とすれば、資金効率に優れた先物やCFDを利用する価値があると思います。

CFDでは通常、自分で購入手続きを都度行う必要があり、放ったらかし投資はできません。できるだけ投資に時間をかけたくないと思っている方には投資信託がおすすめです。

一方、ある程度のリスクをとってでも利益を取りにいきたい方には先物やCFDがおすすめです。私は個人的にはCFDにより多くの資金を投入してランニングコストをできるだけ下げた長期投資を心がけています。

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